ポッホハマー記号と多項式
無限級数を超幾何級数で表すには、nの多項式をポッホハマー記号を用いて書き直す手続きが必要である。
今回は、ガンマ関数を経由して多項式をポッホハマー記号で表す方法を紹介する。
ポッホハマー(Pochhammer)記号
\(a\in\mathbb{C},n\in\mathbb{Z}\)に対し、 \begin{align}(a)_n:=\dfrac{\Gamma(a+n)}{\Gamma(a)}\end{align}で定める。\(n+a\)をポッホハマー記号で表す。
ガンマ関数の性質
\begin{align}z\cdot\Gamma(z)=\Gamma(z+1)\end{align}
を用いて多項式をうまくポッホハマー記号だけで表したい。そこで分母分子に\(\Gamma(n+a)\)を掛けてみると、
\begin{align}
n+a=&(n+a)\cdot\dfrac{\Gamma(n+a)}{\Gamma(n+a)}\\
=&\dfrac{\Gamma(n+a+1)}{\Gamma(n+a)}\\
=&\dfrac{\Gamma(n+a+1)}{\Gamma(a+1)}\cdot\dfrac{\Gamma(a)}{\Gamma(n+a)}\cdot\dfrac{\Gamma(a+1)}{\Gamma(a)}\\
=&\dfrac{(a+1)_n}{(a)_n}\cdot\dfrac{\Gamma(a+1)}{\Gamma(a)}\\
=&a\cdot \dfrac{(a+1)_n}{(a)_n}
\end{align}
を得る。
これを用いると、無限級数を超幾何級数で表せて、そこから一般化出来たり、様々な変換公式を利用することが出来ることがある。
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