投稿

ラベル(複素解析)が付いた投稿を表示しています

超幾何関数 PDF

ご不明点・お気付きの点がございましたらコメント欄またはTwitter ( @FugaciousShade ) までよろしくお願いします。 最終更新日:2021年8月7日 (右上のボタンを押すことでポップアップ表示ができます。) 更新履歴 2021年5月 9日 公開開始(内容:まえがき,付録(Poisson和公式, Gamma関数)) 2021年5月10日 付録:Hermite関数系の完全性を追加 2021年5月11日 軽微な修正 2021年5月19日 付録:Pochhammer記号(公式集),常微分方程式論(定数係数2階常微分方程式,Euler方程式)を追加 2021年5月22日 初等関数のGaussの超幾何級数表示の節、Pochhammer記号の公式の証明を追加 2021年5月23日 誤植の修正 2021年5月26日 Gaussの超幾何微分方程式,一般化超幾何微分方程式を追加 2021年5月30日 収束半径と特異点,Gaussの超幾何定理を追加 2021年6月15日 一部の記述を修正・追加 2021年7月22日 多重対数関数,Riemann Zeta関数を追加 2021年7月27日 誤植の修正,演習問題の追加 2021年8月 1日 Euler作用素の冪乗についての記述を追加,軽微な修正 2021年8月 2日 軽微な修正 2021年8月 7日 Gauss積分,定数係数斉次常微分方程式,線型空間,第二種Stirling数についての記述を追加 Tweet

Keplerの第三法則

留数定理を用いて以下の定積分の値を求める. ($\varepsilon$は定数) \begin{align} \int_0^{2\pi}\dfrac{d\theta}{(1+\varepsilon\cos\theta)^2} \end{align} 中心力のみが働く二次元平面上の二体問題についての運動方程式を考え, $r$と$\theta$の関係式を求めると, \begin{align} \dfrac{d\theta}{dt}=\dfrac{h}{r^2},\ \ \ r=\dfrac{h^2/k}{1+\varepsilon \cos(\theta+\theta_0)} \end{align} である. (但し, $h,k$は定数.) この軌道の周期$T$を求める. ただし, 楕円軌道を仮定するため, $0\leq\varepsilon この積分値を, 留数定理を用いて求める. $z=e^{i\theta}$とすると, $dz=ie^{i\theta}d\theta=izd\theta$より, $d\theta=\dfrac{dz}{iz}$である. 積分経路は$C\colon=\{\ z\in\mathbb{C}\ \mid\ |z|=1\ \}$となる. \begin{align} T&=\dfrac{h^3}{k^2}\oint_C\dfrac{1}{(1+\varepsilon(z+z^{-1})/2)^2}\dfrac{dz}{iz} \\ &=\dfrac{4h^3}{ik^2\varepsilon^2}\oint_C\dfrac{z}{(z^2+2\varepsilon^{-1}z+1)^2}dz \end{align} となる. \begin{align} f(z):=\dfrac{z}{(z^2+2\varepsilon^{-1}z+1)^2} \end{align} とすると, $f(z)$の極は, $z=-\varepsilon^{-1}\pm\sqrt{\varepsilon^{-2}-1}$であり, $\alpha_1:=-\varepsilon^{-1}+\sqrt{\varepsilon^{-2}-1},\ \alpha_2:=-\varepsilon^{-1...

Riemannゼータ関数入門1

Riemannゼータ関数についての基礎的な事項についてまとめた. 内容 Riemannゼータ関数 絶対収束域の導出 素数の無限性の証明 無限積の収束の定義 Riemannゼータ関数のEuler積表示の証明 Riemannゼータ関数が$\mathrm{Re}(s)>1$に零点を持たないことの証明 Basel問題の証明 ベータ関数 絶対収束性の証明 被積分関数を三角関数に変換した表示の証明 ガンマ関数 絶対収束性の証明 ベータ関数とガンマ関数の相互公式の証明 Gauss積分の証明 (下のボックスの右上に表示されているポップアウトボタンを押すと全画面でPDFを表示させることができます.) (最終更新 : 2020/09/10) 誤植や内容の不備, 質問などありましたらコメント欄またはTwitter( @FugaciousShade )までご連絡いただけると幸いです. 参考: 素数とゼータ関数 (共立講座 数学の輝き) 小山 信也 (著), 新井 仁之 (編集), 斎藤 毅 (編集), 吉田 朋広 (編集), 小林 俊行 (編集) Tweet

Cauchyの積分公式を用いたPoisson核の導出

\(f(z)\)が\(|z|\leq R\)で正則なとき, \(z=re^{i\theta}\ (0\leq r (証明) \(f\)の正則性とCauchyの積分公式から, \(|z| \(f\)を\(f(re^{i\theta})=u(r,\theta)+iv(r,\theta),\ (u,v\colon\mathbb{R}_{\geq 0}\times [0,2\pi)\rightarrow\mathbb{R})\)と表すと, \(f\)の正則性から\(u,v\)はLaplace方程式\(\nabla^2 u(r,\theta)=\nabla^2 v(r,\theta)=0\)を満たす調和関数であるから, (1)式の実部を見ると, 一般の調和関数\(u(r,\theta)\)に対して, \(0\leq r Tweet

代数学の基本定理(Rouchéの定理を用いた証明)

定義 (\(\alpha-\)点) \(\alpha\in\mathbb{C}\)に対し, \(f(x)=\alpha\)となる点を\(\alpha-\)点と定義する. これは\(g(x):=f(x)-\alpha\)の零点であり,この位数(Laurent展開の最小次数)を\(\alpha-\)点の位数と定義する. また, \(f\)の\(\alpha-\)点の個数を\(n(\alpha,f)\)と定義する. 更に, \(\alpha=\infty\)のときは極の個数を表すことにする. Rouchéの定理 単一閉曲線\(C\)で囲まれた領域を\(D\subseteq\mathbb{C}\)とし, \(f(x),g(x)\)は\(D\cup C\)で正則で, \(C\)上では\(|f(x)|>|g(x)|\)を満たすものとする. このとき, \(D\)内での\(f(x)\)と\(f(x)+g(x)\)の零点の個数は等しい. 証明 \(C\)上で \begin{align} |f(x)|>|g(x)|\geqq0\\ |f(x)+g(x)|\geqq |f(x)|-|g(x)|>0 \end{align} であり, \(f(x)\)と\(f(x)+g(x)\)は\(C\)上に零点を持たないから, \begin{align} h(x):=1+\dfrac{g(x)}{f(x)} \end{align} と置くと, \(|h(x)-1|=\left|\dfrac{g(x)}{f(x)}\right|{ これにより,偏角の原理から, \begin{align} n(0,h)=\dfrac{1}{2\pi i}\int_C \dfrac{h'(x)}{h(x)}dx=0 \end{align} であり, \begin{align} \dfrac{\left(f(x)+g(x)\right)'}{f(x)+g(x)}=\dfrac{\left(h(x)f(x)\right)'}{h(x)f(x)}=\dfrac{f'(x)}{f(x)}+\dfrac{h'(x)}{h(x)} \e...

閉曲線と回転数

曲線の内部か外部かということを一般に判定する方法を与える. これは積分におけるGaussの定理の考え方にも通じる部分がある. 定義 回転数 \(\mathbb{C}\)上で\(C\)を閉曲線(自己交叉があってもよい),\(z\)は\(C\)上にない点とする. このとき回転数\(W(z,C)\)を, \begin{align*} W(z,C):=\dfrac{1}{2\pi i}\oint_C\dfrac{d\xi}{\xi-z} \end{align*} で定義する. 性質 \(W(z,C)\in\mathbb{Z}\)である. \(\mathbb{C}\setminus C\)のそれぞれの連結成分上で\(W(z,C)\)は一定であり,一番外側では\(0\)である. \(z\)が曲線\(C\)を跨ぐ度に\(W(z,C)\)の値は\(\pm 1\)変化する. Tweet