問.
とし, 上の点を次のように定める.
におけるの接線をとり,
ではないとの交点をとする.
このとき以下の問いに答えよ.
の座標をと置くと, であることを示せ.
を
を満たす互いに素な自然数とする.
と置いたとき, との最大公約数はの約数であることを示せ.
を正の既約分数としたときの分子をとしたとき, を満たすことを示し, 2以上の任意の自然数に対し, はすべて異なることから 上に有理点は無限にあることを証明せよ.
(解答)
(1) を各辺微分すると, であり, におけるにおける接線の方程式は
である. との交点の座標が満たす方程式は
となる. この方程式はを二重解に持つので, 解と係数の関係からの二次の係数に着目して,
(2) の最大公約数をと置く. このとき, 素数がの約数だとすると次が成立する.
はの約数ではない.
がでないなら, はの約数ではない.
がの約数であり, の約数でもあるとすれば, は互いに素だから, はを割り切らない. すると, はも割り切らないのでを割り切らない. これはがの約数であり, の約数でもあることに反する.
がではなく, の約数だとすると, は互いに素だから, はの約数ではない. すると, はを割り切らないから, はの約数ではないことになるが, これはがの約数であり, の約数であることに反する.
ここで, がを何回割り切るかを考える.
のとき, はのいずれも割り切らないから, の共通因数であり, この差も割り切るはずだが, はもも割り切らないから, を割り切るはずで, でなければならず, しかも高々回しかを割り切らない.
次に, かのいずれかがで割り切れないことを示す.
今, は互いに素だから, のいずれかがで割り切れないときにがで割り切れないことが言えれば十分. のいずれかが3の倍数のとき, もう一方は3の倍数ではなく, は3では割り切れない. いずれも3の倍数でないとき, は互いに素で, 9で割った余りを考えれば, を考えれば十分.
考えられる全てのの組は,
であるが, いずれの場合もは9では割り切れないので, は3で高々1回しか割り切れない.
のとき, が奇数だとすると, も奇数だから, はで割り切れない. 次に, が偶数だとすると, は奇数であり, はで回以上割り切れるが, はでちょうど回だけ割り切れるから, はで高々回しか割り切れない.
以上により, は高々3で1回, 2で3回しか割り切れないので, はの約数である.
(3) を既約分数表示にしたときの分子は最小でもであり,
が成立する. また, ならばが成り立つので, ならが成立する.
更に, であり, 任意の自然数に対して,
が成立する. これにより, の既約分数表示の分子は増加していき, 特には全て異なることがわかる. また, (1)より, が有理数なので, 任意の自然数に対しては有理数である.
よって, 上に有理点は無数に存在する.
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