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数論Ⅰ (0)序 Fermatと数論(章末演習問題まで)

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数論Ⅰの第0章のノートです. 演習問題含め,この章はこれで完結しています. Tweet

数論Ⅰ (1)楕円曲線の有理点(§1.1まで)

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数論Ⅰ 第1章§1.1までのノートです. Tweet

代数学の基本定理(Rouchéの定理を用いた証明)

定義 (\(\alpha-\)点) \(\alpha\in\mathbb{C}\)に対し, \(f(x)=\alpha\)となる点を\(\alpha-\)点と定義する. これは\(g(x):=f(x)-\alpha\)の零点であり,この位数(Laurent展開の最小次数)を\(\alpha-\)点の位数と定義する. また, \(f\)の\(\alpha-\)点の個数を\(n(\alpha,f)\)と定義する. 更に, \(\alpha=\infty\)のときは極の個数を表すことにする. Rouchéの定理 単一閉曲線\(C\)で囲まれた領域を\(D\subseteq\mathbb{C}\)とし, \(f(x),g(x)\)は\(D\cup C\)で正則で, \(C\)上では\(|f(x)|>|g(x)|\)を満たすものとする. このとき, \(D\)内での\(f(x)\)と\(f(x)+g(x)\)の零点の個数は等しい. 証明 \(C\)上で \begin{align} |f(x)|>|g(x)|\geqq0\\ |f(x)+g(x)|\geqq |f(x)|-|g(x)|>0 \end{align} であり, \(f(x)\)と\(f(x)+g(x)\)は\(C\)上に零点を持たないから, \begin{align} h(x):=1+\dfrac{g(x)}{f(x)} \end{align} と置くと, \(|h(x)-1|=\left|\dfrac{g(x)}{f(x)}\right|{ これにより,偏角の原理から, \begin{align} n(0,h)=\dfrac{1}{2\pi i}\int_C \dfrac{h'(x)}{h(x)}dx=0 \end{align} であり, \begin{align} \dfrac{\left(f(x)+g(x)\right)'}{f(x)+g(x)}=\dfrac{\left(h(x)f(x)\right)'}{h(x)f(x)}=\dfrac{f'(x)}{f(x)}+\dfrac{h'(x)}{h(x)} \e...

高校数学(1) 根号と分数式の混じった式の最小値

Find the value of next expression. \begin{align} \min_{x\in(0,1)}\left\{\dfrac{1}{x^4}+\dfrac{x^2}{\sqrt{1-x^4}}\right\}\\ \end{align} (Answer) \begin{align} \tiny &\mathrm{Using\ AM-GM\ inequality,}\ \mathrm{we\ get}\\ &\dfrac{1}{x^4}+\dfrac{x^2}{\sqrt{1-x^4}}=1+\dfrac{1-x^4}{x^4}+\dfrac{1}{2}\cdot\dfrac{x^2}{\sqrt{1-x^4}}+ \dfrac{1}{2}\cdot\dfrac{x^2}{\sqrt{1-x^4}}\\ &\geqq 1+3\sqrt[3]{\dfrac{1-x^4}{x^4}\cdot\dfrac{1}{2}\cdot\dfrac{x^2}{\sqrt{1-x^4}}\cdot \dfrac{1}{2}\cdot\dfrac{x^2}{\sqrt{1-x^4}}}=1+\dfrac{3}{2^{2/3}}\\ &\left(\mathrm{equal\ sign}\Leftrightarrow \ \dfrac{1-x^4}{x^4} =\dfrac{1}{2}\cdot\dfrac{x^2}{\sqrt{1-x^4}}\Leftrightarrow\ x=\dfrac{2^{1/6}}{\sqrt[4]{1+2^{2/3} } }\in(0,1)\right)\\ &\mathrm{Hence,}\ \mathrm{the\ minimum\ value\ of\ the\ given\ expression\ is}\ \underline{ 1+\dfrac{3}{2^{2/3}}} \end{align} Tweet

閉曲線と回転数

曲線の内部か外部かということを一般に判定する方法を与える. これは積分におけるGaussの定理の考え方にも通じる部分がある. 定義 回転数 \(\mathbb{C}\)上で\(C\)を閉曲線(自己交叉があってもよい),\(z\)は\(C\)上にない点とする. このとき回転数\(W(z,C)\)を, \begin{align*} W(z,C):=\dfrac{1}{2\pi i}\oint_C\dfrac{d\xi}{\xi-z} \end{align*} で定義する. 性質 \(W(z,C)\in\mathbb{Z}\)である. \(\mathbb{C}\setminus C\)のそれぞれの連結成分上で\(W(z,C)\)は一定であり,一番外側では\(0\)である. \(z\)が曲線\(C\)を跨ぐ度に\(W(z,C)\)の値は\(\pm 1\)変化する. Tweet

超幾何関数についてのプレゼンで使ったスライド

学生の年度末発表会で発表した際に使ったパワポを載せておきます。 30分程大学の先生方の前で話せる滅多にない機会だったので勉強中のことを発表しました。 口頭による補足説明を多目にしたのでスライドだけ見てどれほど伝わるか謎ですが、折角なので公開しておきます。 (スマホで見る場合は画面を横にすると見易いと思います。タップする毎に進むはずです。) Tweet

高度と大気圧の関係

理想気体の状態方程式を用いて高度と大気圧の関係を導く。 問題設定 重力加速度は\(g\)で一定であり、海面の高度を\(h_0\),海面における大気圧を\(p_0\),大気の平均分子量を\(M\)とし、大気は理想気体の状態方程式が成立していて、風などはなく気体は静止していると仮定する。 仮想的に、高度\(h\)の地点に高さ\(dh\),断面積\(S\)の直方体があると考え、その内部の気体の密度は\(dh\)が十分に小さいため一定とみなせると仮定する。 下面に働く圧力を\(p\),上面に働く圧力を\(p+dp\)とすると、 気体は静止しているから、この直方体に働く力のつり合いの式は、 \begin{align} pS-(p+dp)S-\rho gSdh=0 \end{align} \(S\)で割ると \begin{align} p-(p+dp)-\rho gdh&=0\\ \\ \therefore dp=-\rho gdh\cdots(\ast) \end{align} また、内部の気体の総質量は\(\rho V\)で、物質量は\(\dfrac{\rho V}{M}\)であり、理想気体の状態方程式から、 \begin{align} pV=\dfrac{\rho V}{M}RT \end{align} となり、\(\rho\)について解くと、 \begin{align} \rho=\dfrac{Mp}{RT}\end{align} である。 これを\((\ast)\)に代入すると、 \begin{align} dp=-\dfrac{Mg}{RT}Pdh \end{align} となるから、微分方程式 \begin{align} \dfrac{dp}{dh}=-\dfrac{Mg}{RT}P\end{align} を得る。 ここで、もし\(T\)が高度によらずに一定であるとみなせるなら、単なる指数関数型の微分方程式なので、 \begin{align} p=p_0 e^{-\frac{Mg}{RT}h} \end{align} と書けることが分かる。 Tweet

万有引力の一次元問題

万有引力の働く二物体の運動を調べる。 衝突するまでに掛かる時間や、途中の運動の様子を運動方程式から解析的に求める。 質量\(m,M\)の質点が\(t=0\)で距離\(R_0\)だけ離れて静止していたとする。この二物体には互いに万有引力のみが働き、その他の力は働かないものとする。また、万有引力定数を\(G\)とする。 この二物体は直線上で運動するから、位置をそれぞれ\(x,X\)とし、\(x(0)=R_0,X(0)=0,\dot{x}(0)=\dot{X}(0)=0\)とすれば運動方程式は、 \begin{align} \begin{cases} m\ddot{x}&=-\dfrac{GMm}{(x-X)^2}\\ M\ddot{X}&=\dfrac{GMm}{(x-X)^2} \end{cases} \end{align} となる。(但し、ドットは時間微分を表す。) 二式を重心運動と相対運動に分けると、 \begin{align} \dfrac{d}{dt}\left(m\dot{x}+M\dot{X}\right)&=0\\ \dfrac{d^2}{dt^2}\left(x-X\right)&=-\dfrac{G(M+m)}{(x-X)^2} \end{align} となる。 第一式を初期条件に注意して\(0\)から\(t\)で定積分すると、 \begin{align} m\left(\dot{x}(t)-\dot{x}(0)\right)+M\left(\dot{X}(t)-\dot{X}(0)\right)=0\\ m\dot{x}(t)+M\dot{X}(t)=0 \end{align} であり、更に同じ区間で定積分すると、 \begin{align} m\left(x(t)-x(0)\right)+M\left(X(t)-X(0)\right)=0\\ mx(t)+MX(t)=mR_0 \end{align} を得る。 第二式で\(R:=x-X\)と定義すると、\(R(0)=R_0,\dot{R}(0)=0\)であり、 \begin{align} \ddot{R}=-\dfrac{G(M+m)}{...

ポッホハマー記号と多項式

無限級数を超幾何級数で表すには、nの多項式をポッホハマー記号を用いて書き直す手続きが必要である。 今回は、ガンマ関数を経由して多項式をポッホハマー記号で表す方法を紹介する。 ポッホハマー(Pochhammer)記号 \(a\in\mathbb{C},n\in\mathbb{Z}\)に対し、 \begin{align}(a)_n:=\dfrac{\Gamma(a+n)}{\Gamma(a)}\end{align}で定める。 \(n+a\)をポッホハマー記号で表す。 ガンマ関数の性質 \begin{align}z\cdot\Gamma(z)=\Gamma(z+1)\end{align} を用いて多項式をうまくポッホハマー記号だけで表したい。そこで分母分子に\(\Gamma(n+a)\)を掛けてみると、 \begin{align} n+a=&(n+a)\cdot\dfrac{\Gamma(n+a)}{\Gamma(n+a)}\\ =&\dfrac{\Gamma(n+a+1)}{\Gamma(n+a)}\\ =&\dfrac{\Gamma(n+a+1)}{\Gamma(a+1)}\cdot\dfrac{\Gamma(a)}{\Gamma(n+a)}\cdot\dfrac{\Gamma(a+1)}{\Gamma(a)}\\ =&\dfrac{(a+1)_n}{(a)_n}\cdot\dfrac{\Gamma(a+1)}{\Gamma(a)}\\ =&a\cdot \dfrac{(a+1)_n}{(a)_n} \end{align} を得る。 これを用いると、無限級数を超幾何級数で表せて、そこから一般化出来たり、様々な変換公式を利用することが出来ることがある。 Tweet

log²(1-x)の冪級数展開

表題の展開係数は調和数を用いて表せることを紹介する。 東京大学2005年前期大問1と本質的には同じ問題である。 \(f(x):=\log ^2(1-x)\)と定め、原点を中心とした冪級数を求める。収束性などを無視すれば形式的に、 \begin{align}f(x)=\sum_{n=0}^\infty \dfrac{f^{(n)}(0)}{n!}x^n\end{align} であるから、\(f^{(n)}(0)\)が求まればよい。 まず、\(\forall n\in\mathbb{N}_{\geq 2}\)で \begin{align}f^{(n)}(x)= \dfrac{2(n-1)!}{(1-x)^n}\left(H_{n-1}-\log(1-x)\right)\cdots(\ast)\end{align}となることを数学的帰納法で示す。 但し、\(H_n\)は調和数で、 \begin{align}H_n:=\sum_{k=1}^n \dfrac{1}{k}\end{align}である。 \(f(x)\)を順に微分していくと、 \begin{align}f^{(1)}(x)&=-2\cdot\dfrac{\log (1-x)}{1-x}\\ \ f^{(2)}(x)&=\dfrac{2}{(1-x)^2}\left(1-\log(1-x)\right)\end{align} であり、\(n=2\)で成立。(\(f^{(1)}(0)=0\)も分かる) \(\mathbb{N}_{\leq n}\)で成立しているとする。 すると、 \begin{align} &f^{(n+1)}(x)\\ &=\dfrac{d}{dx}\left\{\dfrac{2(n-1)!}{(1-x)^n}\left(H_{n-1}-\log(1-x)\right)\right\}\\ &=\dfrac{2(n-1)!}{(1-x)^{2n}}\left\{\dfrac{1}{1-x}(1-x)^n+n(1-x)^{n-1}(H_{n-1}-\log(1-x)\right\}\\ &=\dfrac{2(n-1)!}{(1-x)^{...